最近参加した研修から【後編】
(…つづき)
その研修で先生が最もお伝えになりたかったことは、
重症心身障がい児の自立とは何か?
「自立」とは、依存しなくなることだと思われているが、
そうではなく「依存先を増やしていくこと」こそが自立である、ということ。
『健常者はさまざまなものに依存できていて、障がい者は限られたものにしか依存できていない。』
(熊谷晋一朗「自立とは依存先を増やすこと」引用)
これは障がいの有無に関わらず、全ての人に通じる普遍的なことだと思いました。
誰の手も借りずに一人でできることが「自立」だと思い込んでましたが、この話を聞いて実際の自分は色んな関わり
(コミュニティー)のなかで助けられて生きていることをすごく感じました。
それは「仕事」という名で置き換えられているだけで、生活のどれか一つでも滞ると生活がスムーズに行かなくなります。
私の父親が今年車いす生活になり初めて会いに埼玉まで行ってきました。
自宅のマンションは歩けていた時に購入したので段差が多く、お風呂にも入れず週に一回別のところで入っています。
真夏になっていくのが怖いと感じました。
私は障がい者施設で入浴介助をしていたので何とかお風呂に入れてあげたいと思い、自宅に有る物を工夫して
やっと入浴することができました。
嬉しそうにしているのを見てやって良かったなぁと心から思いました。
自分の親なので何かあった場合でも責任は取れますが、同じように他人に行うことはできないか?
ただ責任が取れない事を言い訳にしてにげているだけか?
社会全体が障がい者に対しての仕事や社会の在り方の考えが健常者優先、障がい者後回しになっている。
いつ誰しも車いす生活になるか分からないのに後回しにしている。
これから高齢化社会になっていくのは分かっていることなのに、社会が追い付いていない気がして仕方ないです。
(施設長 馬場)
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